☆氏神参り

元日は朝一番に初詣をするのがここ数年続いている。近くの氏神に昨年一年の感謝を報告し、今年の心の内のお願いをするのが私流の初詣で、人影のない静まり返った杜の中で拝礼を済ませる。この時から私の一年が始まる。
信仰心が無いのに、元日だけはこんな気持ちになるのは私だけだろうか。日本人と神社には何か不思議な精神構造があるのかもしれない。
年末、靖国神社を参拝して物議を引き起こした安倍総理も、外国人には説明ができない日本人的な動機が強くあったのかもしれない。しかし、A級戦犯が合祀されている靖国を国会議員や総理が参拝するのは不思議でならない。
東京裁判の結果にはいろいろな考えがあるにしても、それは戦後秩序の出発点である。これを守らなければならないのは国際人の最低限のルールなのだろう。日本ではそこが大きな議論にならないのは不思議でならない。かつて、官房長官だった梶山静六氏がこのことを心配されていたのが心に残っている。今年は世界から誤解されない靖国問題を議論する年になってほしいものだ。

写真=早朝の氏神・府中八幡神社(平成26年1月1日撮影)